Q&A
質問:初めて質問させていただきます。
自分は今音楽専門学校の二年生なのですが、
音楽理論について圧倒的に知識が足りないと感じています。
ですが、独学で勉強するにも何から手を付けてよいのか
全くわからないので、なにか効果的な学び方や
参考になる資料などを教えていただけないでしょうか?
(from 巨匠の手下さん)
回答:巨匠の手下さん、はじめまして!
なんだか微妙なハンドルネームですね・・・
音楽専門学校に通われているのに、独学で勉強する、と
いうところがまたまた微妙ですね・・・(^^;
まぁ、そんなことはさておき(笑)本題に入りましょう。
音楽理論では基本的に「ハーモニーの勉強」と「アレンジの勉強」
をすると良いと思うんですね。演奏家の人ならそれに
「アドリブの勉強」というのが加わります。ですから、ご自分が
何をしたいのかをきちんと把握して勉強すると良いでしょう。
ハーモニーの勉強は作曲で役立ちます。メロディーを書くに
しても、効果的なコード進行を沢山知っていると引き出しが
増えます。また、実戦的なのがコード進行を新しくつけかえる時です。
そういう時はこのコードの変わりにこんなコードが代理で使える、
みたいな事を知っていると良いですよね。
音楽理論の本の多くは「モード」を勉強して完結するパターンが
多いようですが、これは演奏家を目指していない人には一見あまり
役に立たないように感じるかもしれません。
でも、モードはテクノやトランスの作曲をしたりする時などにも
意外と使うんです。海外の優れた作品を聞くと、メロディーに
メジャースケール(ドレミファソラシド)以外の音を使用している
場合がありますが、そういう時にモードを知っていると分析がしやすいでしょう。
音楽理論の中で最も難しいのが「アレンジの勉強」です。ギター、ベース、
ドラムについての知識は勿論、現代的な楽曲はストリングス(弦)、管楽器、
それにシンセサイザーのフレージング、場合によっては民族楽器等についての
知識がないと作れません。それぞれの楽器の効果的な使い方、ギターなら
ギターらしいフレージングとはどういうものか、等を知識として知っていないと
どうにもならないのです。これは一つ一つの楽器を勉強していくしか方法が
無いのですが、お勧めの効果的な勉強方法は耳コピーです。自分が影響を
受けた楽曲をメロディーだけでなく、アレンジごと丸ごと耳コピーして
バンドスコアを自力で作成してみると良いでしょう。これが最も効果的な
音楽の勉強だと僕は思います。
何故かというと、アレンジをするにはメロディーを単体で聞いたときに
アレンジの完成形がなんとなく見えるような感性が必要です。
簡単に言ってしまえば、音楽の一番難しい所は「思いつくか思いつかないか」
なんですよ。本で覚えた知識も最初の第1歩としては素晴らしいのですが、
作品の〆切が近づいたプレッシャーのかかる場面、人前で演奏する緊張、等
平常心で無い場面では自分の心の奥底にある知識しか出てこないと思うのです。
耳コピーを必死になってして楽曲を分析した中で得た知識というのは自分の
血となり肉となり消化されていると僕は思います。それは当然「パクリ」の
粋を超えて自分の感性レベルにまで蓄積される知識になると思っています。
是非試してみてください!
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