Q&A


  ■ダイアトニックコード以外のコードが出てきた場合の対処を教えてください。
質問:現在、オリジナル曲に挑戦しているのですが、曲中に
ダイアトニック以外のコードが出てきた場合、どの様にアプローチ
すれば良いのでしょうか?例えば、曲のKEY=Aだと、ダイアトニックは
A・Bm・C#m・D・E・F#mですよね。
AメジャースケールやF#マイナースケールなどてソロをとる事ができる
と思うんですが、そこにD・CM7が出てきた場合、どの音を使えば
良いのでしょうか?(from Crunchさん)

回答:Crunchさん、こんにちは。
まず、ご質問の文章なんですが、「そこにD・CM7が出てきた場合」と
いうのが文脈的に??だったので、今回は
「そこにDmやCM7が出てきた場合、どの音を使えば良いのでしょうか?」
という質問と解釈させていただきますね。

それで、確かにDmやCM7はKey=Aのダイアトニックコードではありませんね。
先に答えを言ってしまいましょう。
Dm→Dドリアンスケールを使って試してみて下さい。
CM7→Cリディアンスケールを使って試してみて下さい。
こういうのは、音楽理論書に結構書いてありますので、一度目を通して
おくと良いと思いますよ!

ちょっと気になった事があったので補足しますと、Key=Aのダイアトニックコードは、
4和音解釈だとAM7、Bm7、C#m7、DM7、E7、F#m7、G#m7(♭5)になります。
3和音で考える場合は、上記のコードから、7度の音を省けば良いです。
ちなみにKey=Aは、「Aメジャーキー」と言います。これは譜面に書くと
#が3つつきますよね。しかし、同じく#が3つつくキーがあります。
それは、「F#マイナーキー」です。ここは間違いやすいので注意して頂ければと
思いますが、メジャーとマイナーは表裏一体の関係にあります。
つまり、#が3つついているキーだからと言って、単純にKey=Aとは限りません。
もしかしたら、「F#マイナーキー」の可能性もあるのです。
AメジャーキーとF#マイナーキーの関係を「平行調」と言います。

で、もし、F#マイナーキーだったとしたら(今回の質問の場合、Crunchさんは
オリジナル曲を作っている訳ですから、Aメジャーで書いていると意識している
訳ですから、Aメジャーなのですが、例えば#が3個の曲のソロを弾くと
考えた場合の一般論です)、ダイアトニックコードは若干変わります。
Key=F#mのダイアトニックコードは、
F#mM7、G#m7(♭5)、AM7、Bm7、C#7、DM7、D#m7(♭5)、E7、E#dim
になります。3和音で考える場合は、上記のコードから7度の音を抜いて下さい。

なにやら、コードの数が増えましたよね?
それから、Key=Aの時はC#m7だった所が、Key=F#mになるとC#7に変わってますよね。
なんだか変ですよね?これはどういう訳かというと、ダイアトニックコードと
いうのは、そもそも「オリジナル曲を作る時に良く使うコード」という風に
ミュージシャン的には理解すると良いと思います。(このサイトでは学術的に
どうのこうのという事を説明するつもりはありません。そうではなくて、実際に
僕がどう解釈しているかということを説明したいんですよ。
だから、ラジオの投稿ハガキのようなノリなんです。)

で、Aメジャースケールで作ったメロディーにコードをつけるとしますよね。
その時に良く使われるコードというのは「Aメジャースケールの構成音を使って
作ったコード」が一番合うに決まってますよね。ダイアトニックコードの正体は
スケールの音を「一番安定して響く」3度で積み上げたコードになります。
Aメジャーキーの曲のメロディーは、Aメジャースケール
「A、B、C#、D、E、F#、G#」で作られることが多いですので、これらの音を
使って積み上げたコードがダイアトニックコードです。
例えば、A、C#、E、G#という3度積み上げのコードネームは「AM7」になるわけです。

さて、F#マイナースケールとCrunchさんはおっしゃっていましたが、
F#マイナースケールというのは「3つ」あるんですよね。
・F#ナチュラル・マイナー・スケール(F#、G#、A、B、C#、D、E)
・F#ハーモニック・マイナー・スケール(F#、G#、A、B、C#、D、E#)
・F#メロディック・マイナー・スケール(F#、G#、A、B、C#、D#、E#)
の3つがあります。ですから、本来それぞれのスケールにダイアトニックコードが
無ければいけませんよね。でも、繰り返しますがダイアトニックコードを
「良く使うコード」と考えた時に、例えばF#ハーモニック・マイナー・スケール上に
出来るA、C#、E#、G#、というコードAM7(#5)はあまり現実的に多用される響き
ではありません。ですので、「良く使うコード」をよせ集めたものが
F#mM7、G#m7(♭5)、AM7、Bm7、C#7、DM7、D#m7(♭5)、E7、E#dimなんです。
そういう意味で言うと、1番目の「F#mM7」というコードもあんまり多用されないので、
マイナーキーの場合は、1番目のコードはF#mという3和音が結構良く使われます。

なんだか随分長くなりましたね(汗)Crunchさんはかなりハイレベルな事を
やってらっしゃると思いますよ!!ミュージシャンの多くはこういうコードを
実験的にオリジナル曲の中で使いながらその響きを体験的に体得していったり、
色んな曲を聴く中で、あぁこれが〜〜って理論かぁとわかったりするものです。
なので、もし知らない事があったとしてもあんまり気にしないでどんどん曲を作って
いくというのが一番上達の近道だと思います。是非、頑張ってください!!(^^)

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