Q&A


  ■耳コピーについて教えてください。
(注)同時期に同じ内容の質問をいただきましたのでまとめて回答します。

質問1:はじめましてコウと言います。
今年の初めくらいからギターを始めたのですが、
今初の耳コピをしています。一応簡単な理論は勉強したのですが、
一時間で5秒しか進まなかったりで頭痛くなりそうです。
しかも全然合ってる気がしないんですが、耳コピは完璧に一音も
漏らさないつもりでやった方がいいんでしょうか?それとも少々聞き逃しても
「まぁいいや」って感じで大丈夫ですか?(from コウさん)
質問2:加茂さんのホームページの完コピリストで少し気になった点が
あったので、質問をさせてください。沢山のジャンルの曲をコピーされていますが、
だいたい一曲どれくらいで完コピする事が出来たのでしょうか?
レベル別とその目安時間〜をWebページに掲載していただけると参考になります。
(from ウッドベリークリークさん)

回答:コウさん、ウッドベリークリークさん、こんにちは。
お返事が遅れてしまい、すみません。なかなか多忙でホームページを
更新する時間がなくて・・・(^^; つい言い訳から入ってしまったのですが、
早速回答させていただきます。

まず、僕は耳コピーはなんのためにするのかというと「研究」のためにするん
ですよね。勿論、耳コピーを「仕事」にしている人もいます。そういう場合は
「締切り」が存在しますので、制限時間の中でやらなければならないという諸事情
がくっつきます。耳コピーの仕事の代表的なものが、通信カラオケのデータ作成、
着メロのデータ作成、バンドスコアや音楽雑誌に掲載されている「コピー譜」
の制作等です。このような仕事の場合は「完璧に1音も・・・」と言われると
微妙な部分もあるとは思います。でも、そもそも完璧に1音も聞き逃さないで
コピーするのは不可能に近いかもしれません。例えば、ギター、ドラム、ベース
しか楽器が入っていない音楽であれば、高い確率で全ての音を聞き取れますが、
ギター×3、ベース、ドラム、パーカッション、電子ドラム、ストリングス、
管楽器、シンセ・リード、パッド、シーケンス、コーラス、・・・・等沢山の
音が入ってくるとかなり全部の音を聞き取るのは厳しいものがあります。しかし、
それを見事に聞き取る人も「存在」します。最近は、少なくなりましたが
僕が音楽業界で仕事を始めた頃は「MIDIデータ配信」というスタイルが音楽配信
やデジタルコンテンツのハシリでした。(要するに通信カラオケのデータの事です)
その時代にMIDIデータという打ち込みのデータを作る仕事を僕はやったことが
ありますが、レベルの高い人の打ち込みは本当に原曲とそっくりなカラオケを
作ります。「えっ、こんな音まで拾っちゃうの??」みたいな音も聞き取ってますよ。

話がそれましたが、現在の僕はそれを「仕事」とするのではなく、(仕事だった
時期もありますが)「研究」と考えているので、出来るだけ正確に一音も聞き逃さず
に聞き取るように努力しています。ただ、聞くだけではなく、理論的な分析もします。
ここはどういう和音の音の積み方をしているのか、とか、どんな音色を使っている
のか、とか、この音色とどういう音色や声がマッチングするのか、とか。

それで、次に「時間」なのですが、これは曲によって様々です。最近のJ-POPの
音を全部聞き取るのはとても大変ですね(^^; 細かい音が沢山入っているので・・・。
僕のホームページ上の完コピリストは「過去の記憶」を忘れないように書いている
ので、今は更新してないのですが(というか、実は更新の仕方も忘れてしまった
のです(爆))もっと沢山の曲をコピーしていますよ。あそこに今載っているのは
随分昔の曲が多いです。10年以上前の記憶を呼び起こしていたりするので、
時間については思い出せませんが、参考までに数値を書いておくと、通信カラオケ
やバンドスコアを「仕事」として作るには「1日1曲、全てのパートを正確に
コピーする」だけでは「足りない」と思います。もっと速い人はいくらでもいます。

ここで言っている「コピー」というのは「楽譜におこす」「MIDIデータを作る」
のどちらか、なのですが、これに「どこかのパートを弾けるように練習する」という
作業が加わるとさらに時間がかかりますよね。ウッドベリークリークさんは多分
こっちを気にされていると思うんですが、僕の場合、譜面かMIDIになってしまえば
コピーするのは早いと思います。特に譜面があってから現実の音にするまでは
僕はかなり早い方だとは思います。具体的に何分、とは言えないんですが、僕も
興味あるので、今度コピーした曲はちょっと時間図ってみますよ(笑)
でも、そんな事すると焦っちゃって、返ってうまく弾けないかもしれません(笑)
参考になれば幸いです!!

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