■70年代ロック系のアドリブに合ったスケールを教えてください。 |
質問:こんにちは!今アドリブで悩んでます。70年代系のロックは
間奏がワンコードになるのが多いのですが、それだとすぐネタが
尽きてしまいます。特にリフの上にソロを乗っける時などフレーズが
リフ負けしてしまったり、リフの印象にあったソロが弾けません。
またブルースロック系ではセヴンスコード中心に作られててブルノートが
多用されバッキングではパワーコードが使われるので暗さと明るさが曖昧で
ミクソリディアンを使うとちょっと平和すぎるしドリアンだとクールで
合わない気がします。マイナーペンタがベターなのでしょうが
ワンコードを5音で乗り切るのは自分には酷です・・・加茂さんなら
どのようなアプローチをしますか?それともうひとつなんですがお願いします。
ロックだとテンポが遅いものでBPM80くらいのものがありますが
そういった場合のコツはありますか?16分音符中心に弾いてもかなり
遅いのでなんだか間抜けな感じがしますし、かといって6連分中心にすると
速弾きまではいきませんがかなり音数が増えるのでグチャグチャになって
しまいます。もちろん僕のフレーズ、構成力がないだけだと思いますが、
何かコツがあれば教えてください。長くなりましたがよろしくお願いします。
(from モアさん)
回答:モアさん、こんにちは!いいですね〜ワンコードのアドリブ!
これって結構実は難しいんですよね。すぐネタが無くなるという部分で
実はそれなりにコード進行があった方がアドリブってやりやすいんですが、
コード進行が複雑だとまたアドリブやりずらかったりするので、難しいですよね。
まず、ワンコードやコード進行に限らずアドリブのコツは「メロディック・
フェイク」にあります。一旦スケールを忘れていただけますか?それで、バックの
コードはCだとしましょう。モアさんはこれからアドリブをやっていただきますが、
C、D、Eしかつかっちゃいけないとします。(オクターブ移動も駄目です。
3弦の7フレット、5フレット、2弦の5フレットだけにしましょうか。
スケールは関係ありませんよ!)それで、バックでCコードのカッティング、
または、C系のリフが鳴っている時に、3弦の7フレット、5フレット、2弦の
5フレットだけでそれなりにアドリブが出来るようにしないといけません。
でも、それってスケールだけで考えているととっても困りますよね?
じゃあどうしたら良いかというと、この3音を使ってメロディーを作って
しまう、という心がけでアプローチしてみると良いです。ヒントはリズムですね。
リズムを色々なものを試してみて下さい。4分音符、8分音符、3連符、2分音符
等様々組み合わせてみましょう。あとは休符ですね。たまにはサックスみたいに
同じ音符を連発するのも良いでしょう。せっかくギターのアドリブなので
同じ音を連発する時はチョーキングやスライドを使うと良い感じになりますよね。
管の人とかは一音だけしか使わないでアドリブの練習をやる場合もあります。
この条件の中でなんとかアドリブっぽく聴かせる事が出来るように練習してみて下さい。
この方法から感じ取ってほしいのは、アドリブというのはスケールの選択の問題以外に
メロディーを発展させるという能力がとても重要なんです。70年代ロックの
名ミュージシャンはそれが出来ているから、ペンタだけでも乗り切れちゃうんですよ。
逆に言うと、いくらスケールを知っていてもメロディックな能力を持っていないと
単なる「練習中」みたいなアドリブにしか聞こえないんです。僕が音楽理論をあまり
重視しないのは、その理由のためです。
モアさんの感覚とはずれてしまいますが、ワンコードのリフものにおいて、
ミクソリディアン、ドリアンは大変有効と考えているミュージシャンは多いと思います。なので、これらのスケールでも「歌えるフレーズ」というものを研究し、ストックして
いってください。「名フレーズをコピーする」事と「自分でフレーズを発展させる練習
をやると良いと思います。お勧めのミュージシャンは、オールマン・ブラザーズ・
バンドです。ライブ盤が特にお勧めなので聴いてみてください!!
あと、速弾きがちょっと難しいけどスリリングに聴かせたい場合は
「リズムを複雑にする(タイやシンコペーション、休符等)」か、
「音の選択を複雑にする(音が飛んだようなアプローチ、スケールアウト等)」
と良いです。勿論ギタリストたるもの、一発のロングトーンでもお客さんにアピール
したい所ですね!!がんばってください!!