Q&A


  ■加茂さんは「餅は餅屋」という考え方なんでしょうか。
質問:こんにちは。今回はちょっと楽器から離れた質問です。
前からなんとなく思っていたのですが加茂さんのアドバイスは
「餅は餅屋」という考え方なのかなと思うのです。
具体的にこの話が!というわけでもないのですが・・・
特に強く感じられたのは以前のDTMに関するトラブルの話のときでした。
実際にもプレイヤーがいればエンジニアがいて、アレンジャーがいて
プロデューサーがいて・・・それぞれの力を結集しているわけだから
そうなのかもしれないとも思います。
たまに何でもかんでも自分がするという人もいますし一概にも
言えないのでしょうけれど餅は餅屋であって米屋には
勤まりにくいという風に考えて問題ないのでしょうか・・・。
最近自分自身にもこの考え方が芽生えてきたのでよくないなら
今のうちに正しい考え方を身に着けておきたく思いメールさせてもらいました。
(from あんちゃんさん)

回答:あんちゃんさん、ドモ。
え〜、僕の思考についてですね。ではお答えしましょう。
実は、餅屋と米屋の違いがわかりません。(爆)

うーん、どう答えたら良いんだろうなァ。
あんちゃんさんの話を引用すると、
「実際にもプレイヤーがいればエンジニアがいて、アレンジャーがいて
プロデューサーがいて・・・それぞれの力を結集しているわけだから」
っていうことに対して、一人で何でもこなすアーティストというのが
専門性が欠けるのでは、、、ってことを質問したいのかな?

僕が一番好きなアーティストはジェイ・グレイドンという人です。
この方、ギタリストなんですが、作曲家としてもアレンジャーとしても
プロデューサーとしてもエンジニアとしても世界的に認められている方です。
最近では、レーベルマスターもやられてますよね。
ジェイ・グレイドンのギターは、様々な事を経験して全てが解っている人の
ギターに聞こえます。ギターだけが主張するのではなく、アレンジや
曲の良さ、ミックスダウン、マスタリング、そういった事が全て
コンビネーションされて聞こえるギター、という感じがします。
僕は彼の音楽のそういうところが好きですね。

しかし、それは一つ一つの事が本当に専門性が貫かれていて、ギターしか
知らない人が付け焼刃的にアレンジをしているのではなく、ちゃんと
アレンジについても専門的、ギターについても専門的というキャリアを
積んでいるから出来ることです。グレイドンだって元々はスタジオミュージシャンで
やっていて、経験を積んで作曲家やプロデューサーになったんでしょうから
いきなり何でも全部できたわけではないと思うんですよ。

だから、ひとつずつ経験を積んでいくしかありませんよね。
いきなりパソコンの構築も作曲もアレンジも演奏もギタープレイも・・・
と言ってもなかなか難しいじゃないですか。僕も以前はパソコンの構築を
自分自身でやって経験を積みましたが、今は自分でやろうとは思わないですね。
そのことよりも大事な事が山のようにありますので、優先順位的に
どうしても、パソコンの構築というのは後回しになります。

あとは、正しい考え方というのはないです。こうしたから凄いとか
こうしたから正しいとかそういう風に考えること自体が正しくないかも
しれないです。音楽家というのはサウンドが全てでしょう。スピーカーから
鳴った音がカッコイイかどうかが音楽家にとって肝なので、考え方は
問わないというのが基本姿勢ではないでしょうか。僕はそう思いますよ!

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