Q&A
質問:いくら練習してもアドリブがうまくできるよう
になりません。やっぱりスケールを沢山覚えないと
アドリブは出来ないんでしょうか?自分はKey=Cの
スケールなら15フレット位までなら覚えましたが、
他のキーになってしまうと全くわかりません。
あと、なんか自分のライブのビデオとかを見ると
自分のソロは曲っていうかコード進行?と合ってない
気がしますが、それはどうしてですかね?(from森さん)
回答:森さん、こんにちは!!
寒いのに毎日ギター頑張っておられるようですね〜〜。
やはりその姿勢が上達の秘訣ですぞ!!っていう回答
だけだと、物足りないでしょうから(笑)
技術的な内容にも突っ込んでお答えします。
アドリブにスケール練習は必要かどうかという話は
結構良く飛び交っている議論だと思うんですが、
僕の意見だと、「スケール練習は必要」ですね。
しかし、必ずしも全てのスケールを丸暗記する必要は
ありません。覚えるべきスケールとは、
「メジャースケール(ドレミファソラシド、
アイオニアン・モード)」
これだけです。これを”高いレベル”で弾けるように
することがアドリブには必要不可欠な要素になります。
高いレベル・・というのは、例えばですね、
1・全てのキーのメジャースケールが弾ける
2・ギターのネックの端から端まで弾ける
3・どんなフィンガリング・パターンでも弾ける
4・スケールのドレミファソラシ(移動ド)の音の
どの音を自分が今何分音符で弾いているかを
リアルタイムに認識出来ている
5・メジャースケールから生成される「ダイアトニック・
コード」を理解し、そのブロークン・コードが瞬時に
弾けるという事と、沢山のボイシングでダイアトニック・
コードを弾くことが出来る
6・メジャースケールの6番目の音からスケールを
並べ替えた「ナチュラル・マイナー・スケール
(エオリアン・モード)」が弾ける
7・スケールをフィンガリング・パターンとして
認識するのではなく、自分が今スケールの何番目の音を
弾いているのかがリアルタイムで認識できる
というのがあげられると思います。スケール練習と
関係ないじゃん!という項目があるかもしれませんが、
僕の中では上記に関する練習は全てスケール練習の
カテゴリーに属します。中でもギタリストが苦手なのは、
4、や7、かもしれません。ギターは基本的に形から入って
形から発想する楽器だと僕は思いますので、フィンガリング・
パターンは大事だと思うんです。
例えば、ポール・ギルバートのスタイルで弾こうとした
時には適切なフィンガリング・パターンを選ばないと、
ピッキング上問題が生じる場合があります。
ギター雑誌等でも最近はこういう情報は本人の手写真付きで
比較的簡単に入手することが出来ると思います。
しかし、「メロディアスに弾こう」、とか、「モード」等の
ちょっと難しい内容になってくると、フィンガリング・パターン
よりも自分が今リアルタイムに出している「音そのもの」に
目を向けないと、アドリブをとるのが非常に難しくなります。
森さんの質問であった、<<自分のソロは曲っていうかコード
進行?と合ってない>>というお話ですが、僕はサウンドを
聞いていないので予想でしか言えないのですが、恐らくバックの
コードと、自分が弾いている音が気持ちよくハーモニーしていない
可能性が高いのだと思います。試しにこういう実験をしてみてください。
CMaj7→FMaj7→G7→CMaj7というコード進行をループで鳴らしながら、
コードが4小節目のCMaj7の時に1拍目ジャストからロングトーンで
強い音で「F」の音を鳴らしてみてください。どう感じましたか?
僕にはちょっと???な響きに感じますね〜〜。
っていう感じで、いくらスケール内の音だからといっても、
良い感じで響く場合と、響かない場合とあるんです。
そういう事に気をつけて、自分の音がバックのコードに対して
どういう関係があるんだろう?と耳を傾けてみると、メロディアスな
アドリブへの第一歩を踏み出せる、と言えますね。
あと、もう一つは、僕はメジャースケール以外のスケールの殆どを
「メジャースケールの発展系」として捉えて、そういう意識で
弾いています。例えば、、
・メジャーペンタトニックスケール:メジャースケールから
4番目と7番目の音を省いたもの
・ナチュラルマイナースケール:メジャースケールの6番目の
音からスケールを並べ替えたもの
・ハーモニックマイナースケール:ナチュラルマイナースケール
の7番目を半音上げたもの(厳密にはメジャースケールの発展系の
発展系になりますが、あくまでも”脳”の中ではメジャースケール
を中心に考えている)
・ミクソリディアン・スケール:メジャースケールの7番目の音を
半音下げたもの
っというように意識して弾いています。だから、メジャースケールは
とても大事なものになります。ポイントは、「反応速度」です。
Key=Eフラットのメジャースケールを弾いて!!って言ってから
弾き出すまでに3秒以上かかるようでは、とてもじゃないけど
実践の場ではアドリブ不可能です。3秒位たってもええ〜〜っと〜
って言っていると既に2小節位経過しているでしょう(笑)
最後に、アドリブをするにはメロディーを作る能力が求められます。
実はスケールよりもここが一番肝心!だったりします。
普段から良いメロディーを追いかけるような意識を強く持って
生活をしていると、だんだんとメロディーを作れるようになります。
お勧めは、テレビの音等に合わせて何か歌ってみてください。
最初は何を歌ったら良いかわからないかもしれませんが、やっていると
音を聴いた瞬間に、何かメロディーを重ねられるようになりますよ。
トライしてみてください!!
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