■チョーキングを練習していたら親指を痛めてしまったのですが・・・ |
質問:加茂さんこんにちは。はじめまして。
ギターを始めて1ヶ月ほどの初心者です。
ギターを練習していて、思い通りにいかなくていらいらした
ときには、このHPのQ&Aを見ると、なんだか疑問が消えて、
「そうか、なるほど」って感じになってまたやる気がでてきます
(この繰り返しですけど)。
今、悩んでいます。チョーキングをすると、無意識のうちに、親指を
中心とするチョーキングになってしまい、左手親指の第二関節から
根本付近に強力に力が入ってしまい、そのま練習していたら、
親指を痛めてしまいました。
Q&Aの「チョークダウン時の二つ隣の弦のミュート」も踏まえた
うえで、加茂さんのやりかたでよいので教えて欲しいのですが、
例えば2弦チョーキングの時に、
@左手人差し指の根本はかならずネックについている?
Aチョーキングの動作時には、人差し指の根本に一番力が入りますか?
また、そのときの親指の動き、というか親指には力がどんな感じで
入る(支える?)のでしょうか。
B左手の(親指と人差し指の間の)みずかき?部分はネックに
接している?離れている?
C人差し指に力をいれてグッ、と弦を上げるまさにその時に、
その上方向の力を親指はどう受け止めるのか?または親指に
どんな力がが入るのか?
ちょっと細かい感じになってしまいました。意味がわかりにくかったら
済みません。よろしくおねがいします。
(from いつかシカゴの長い夜を弾きたいさん)
回答:いつかシカゴの長い夜を弾きたいさん、こんにちは。
このQ&Aでやる気を出してギターを練習していただけるなんて
感謝感激です。なのに、お返事が遅れてしまって申し訳ありません。
嘘ついてもしょうがないので、正直に話しますと、このQ&Aは
本当にゴーストライターとかを一切使わないで自分が1人で作っています。
ですので、僕の体が空いている時にしか更新不可能なので、現状
このページの更新がそろそろ体力的に限界に近づいてきました。。。
今後は、今連載をやっている「ギター・マガジン・オンライン」との
融合等も考えています。というか、まだどうやっていったらいいか
やり方が思いついていません。逆に、何かアイデアあったらお願いします。(笑)
時間も無いので、早速回答しますね。
まず、指や体を痛める練習方法は間違い無く良くない方向に
行っています。痛いのは無理な力が入るからです。ですから、
発想としては「痛くない、”自分にとって”自然である」という事が
正しい方向だと思います。さて、
>@左手人差し指の根本はかならずネックについている?
いいえ、必ずとは限りません。フレーズには流れがあります。
静止した状態で、2弦をただ単にチョーキングする場合であれば
かなりの確率で人差し指の根元がネックにつくでしょうが、
アドリブ・フレーズもしくはアドリブに近い位の勢いで瞬発力で
フレーズを作っている時というのは、チョーキングがどうとかそもそも
考えていませんので、そのチョーキングの前後にあるフレーズによって
チョーキングのフォームが当然決定されます。フレーズには流れが
あります。単発のフレーズがいくら綺麗なフォームで弾けても実際の
音楽の流れの中でそれが使えないと全く実用的でありません。
ですので、そういう細かいフォームを気にするよりも、ギターを初めて
1ヶ月の頃(僕が回答遅れたので、2ヶ月ですね(汗))というのは、
そんな事よりも、今弾けるテクニックで自分が好きな曲を好きなように
弾く事がよっぽど大事だと思います。そうでなければ、音楽の中に
”流れ”を生み出す事が出来ません。例えば、シカゴの長い夜の
コードだけ弾くとかやってみるとかどうですか?あの曲は最高に名曲
じゃないですか!!そういう風に音楽を点でなく、線もしくは立体的に
捕らえて行った方が上達が早いと思いますので、どうか焦らずに
楽しくいきましょう!(^^)
>Aチョーキングの動作時には、人差し指の根本に一番力が入りますか?
>また、そのときの親指の動き、というか親指には力がどんな感じで
>入る(支える?)のでしょうか。
指の根元とか、先とか全く意識しない、というのが正しいです。
こういう事を考えている状況下で、チョーキングという鉄の弦を
持ち上げる作業を行うのはかなり酷なものがあります。
例えて言うならば、スキーをやっと始めたばかりなのに、いきなり
上級コースのリフトに乗せられて、「さあ、コブの上を上手くすべりなさい。
コブをひざで吸収する感覚は・・・」という状況です。
そんなの、わかりっこないですし、わかったとしても、怪我の原因になります。
ですので、初心者の方に合ったトレーニング方法というのが存在します。
まずは、チョーキングの前にフィンガートレーニングをきっちりやって、
指の感覚をギターに慣らすようにしましょう。それと同時に好きな曲の
コードだけでも弾く、という練習が良いと思います。ですので、現段階に
おいては、「チョーキング以外の練習をしながら指を慣らしていく」と
いうのが正しいと思いますよ。(フィンガートレーニングのやり方は
色々な教則本・DVD等に書いてあると思いますよ。)
>B左手の(親指と人差し指の間の)みずかき?部分はネックに
>接している?離れている?
これも、状況下によって異なります。
>C人差し指に力をいれてグッ、と弦を上げるまさにその時に、
>その上方向の力を親指はどう受け止めるのか?または親指に
>どんな力がが入るのか?
力を入れる・・・という言葉は不完全な言葉でして、「力む」という
のとは意味が違うんですよね。「力は抜けている、いわゆる脱力状態」
というのを作っている上で、必要な部分に力を入れていくという事に
なりますので、まずはフィンガリングをするための基礎的な脱力状態を
作り上げるまで、チョーキングの練習はやはり避けた方が良いと思います。
でも、せっかく質問してくださったので、ヒントを一つだけ上げさせて
いただきますと、チョーキングの意識は上方向というよりは
「右肩方向」に上げていくんですが、これも誤解を生みやすい表現です。
例えば2弦7フレットを薬指チョーキングするとして、人差し指〜薬指
の指先をぴったりつけて、あたかも一本の指かのような状況にして
7フレットに持ってきます。そして、人差し指に一番力が入る位の
イメージで、薬指と中指はあまり力が入らないようなイメージを持ちつつ
右肩方向に指を押し上げると、当然フレットがありますので、フレットに
沿って指が上に上がっていき、結果的に弦も上がっていく・・・
このようなイメージがチョーキングなんですが、文章だけだとやっぱり
わかりにくいですよね〜。
4月20日発売の「DVD版 速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由」では
速弾きの中にチョーキングやチョーキング・ビブラートを絡めつつ
弾いていますので、参考になる部分が多いのではと思います。
”Ex-08:速弾き直後のロングトーンがうまく出来ない”というフレーズ
がお勧めですので、もしよろしければ是非見てみて下さい。
チョーキングを単発の練習でなく、流れの中で行う為の練習フレーズを
弾いていますので!参考になれば幸いです!!