| ■人差し指、薬指、小指を使うフレーズのフォームについて |
質問：はじめまして。インストラクションムービー、大変ために
なりました。丁寧に制作されていて、とっても分かりやすかったです。
すごくミクロな質問で恐縮ですが、アドバイスを御願いいたします。
１弦---10---13---12---13---
というパターンで１弦上を弾き倒す、イグヴェイが昔やっていた
フレーズを練習しております。このフレーズを人差し指、薬指、小指で
弾こうとしています。左手のフォームは指がフレットに平行に
なるようにしています。小指は平行というよりは14fよりから少し斜めに
13fを押さえているような感じです。人差し指は寝かせて先端が２弦に
触れている、薬指と小指は第一関節を曲げて立てていて爪にかなり
近いところで押弦している、という感じです。で、この状態で弾こうと
すると薬指が早く動かず、スピードがあがりません。運指は始めに
13fを押さえると同時に12fも薬指で押さえる。そして小指を持ち上げ
12fを弾く、12fを薬指で触ったまま13fを小指で押さえて、10fを弾く
直前に小指と薬指を同時に離す。という感じです。この弾き方で
練習する価値はありますでしょうか。
各指がフレットに斜めになるようなフォーム（小指は12fよりから13fを
押さえる）でかつ小指の第一関節を少しのばし指先と腹の中間くらいで
押弦すると、かなりスピードがあがるのですが、もっとうまくなりたいので
20年後のことも見据えて発展性のあるフォームで練習したいと
思っております。（20年後にはきっと生まれている孫の前で
自慢げに弾き倒したいです。）将来性のないオヤジの質問ですが、
アドバイスなにとぞよろしくお願いいたします。(from 年寄りGuitar Kidさん)
回答：こんにちは、僕のサイトに来ていただいてありがとうございます。
インストラクションムービー見ていただいてありがとうございます。
あれはあくまでも実験盤なので、非常に短時間で作っているので色々
バグもあるんですが（多分、見れないムービーとかありますよね？）、
近い将来に僕オリジナルの教材も発表していきたいと思っておりますので
現状の教材につきましては見づらい点も多々あると思いますがどうか
ご了承下さい。m(_ _)m
さて、早速回答させていただきます。イングヴェイ・マルムスティーンフレーズ
の本質というのは、---ここが彼と他の亜流のギタリストとの違いなのですが---
イングヴェイのフレーズというのは「どこからでもチョーキング＆ビブラートに
行けるように構成されている」という所なのです。彼のプレイがメロディックに
聞こえるのはここが大きな要因であると僕は分析しています。
彼は１弦---10---13---12---13---というフレーズをアドリブ中に使う事も
ありますが、フレーズを崩しながらビブラートをかけたりすることも平然と
行います。もちろん、ビブラートをかけない場合もありますが、その選択に
ついては彼のその場の気分により決定されます。
スピードうんぬんという話についてはこれだけ世間で速弾き奏法が研究されて
いる中で、イングヴェイのフレーズのスピードというのは実はそこまで速いという風に
今は世間的に認識されていませんし（もっと恐ろしい位速く弾ける人が沢山いる
ので速弾きという観点でイングヴェイをとらえないほうが良いと思います。）、
どちらかというと、彼は「速く聞こえるように弾くのが上手い」のであります。
それは、前述の速弾きの中にチョーキングやビブラートを上手くいれたり、
歪みすぎない音色であったり、実はブルースを弾くのがとても上手かったり等
ギターらしいフレージングが上手い、というのをベースとしてあのフレーズが
あるから速く聞こえる＝キレがあるのです。
ですので、僕はイングヴェイマルムスティーンフレーズを弾く時には出来る限り
ブルースを弾くようなフィンガリングフォームで演奏することを強く推奨します。
イングヴェイ本人は上記のフレーズは小指を使わないで弾く事が多いと思います。
それは、15fあたりを弾くストレッチの為に小指を使わないでとってあるというのは
勿論、ビブラートへの移行も頭に入れているんだと僕は思いますよ。
（まぁ、彼なら小指でビブラートをかける位なんなくやるでしょうが）
なので、僕なら「小指は平行というよりは14fよりから少し斜めに13fを押さえている
ような感じ」という弾き方は選択しません。
また、「運指は始めに13fを押さえると同時に12fも薬指で押さえる。」に関しては
こう弾かない方が多いと思います。参考までに、5f→6f→7f→8ｆと弾くときには
だんだんと指を増やしていくように僕は弾きますが、8f→7f→6f→5ｆと弾くときには
8fを押さえた時に5f、6f、7fも押さえているかというとそうではありません。
何故なら、それについては8f→7f→6f→5ｆと弾く「前のフレーズ」でどういう
フレーズを弾いたかによるからです。参考になれば幸いです！！