■加茂さんはゲイリームーア「THE LONER」をどんな風に考えて弾きますか? |
質問:お久しぶりです。最近は海外からギターオリエンティッドな
アルバムを取り寄せて聴いているメタルキッズ(ギターキッズ)
です。日本には知られていない、素晴らしいテクニックと表現力を
持ったギタリストはたくさんいるのだと衝撃を受けました。機会が
あればまた加茂さんに聞いてもらいたいです。
今回は前の質問の流れをくむ内容のものです(多分)。
今ゲイリームーアのTHE LONERをやっているとこなんですが、
キーがGm、途中でB♭Mになる曲です。加茂さんはこの曲を
弾くに当たって、どんな意識をもって弾くのだろうか?という質問です。
僕が受けた説明では、始めはE♭リディアンで入るとカッコいい、と
言って、最後はGに落ち着いて入る。みたいな事を言われたんですが、
これってGmスケールを弾く感覚ではいけないのでしょうか?
F7からBM7に行く時も強進行、5−1だからオルタードだとか、
僕はこの進行をマイナーキーのZ7でとらえて半音上の
メロディックマイナーとして考えたんですが、最近頭がこんがらがってきました。
加茂さんはどんな風に考えて弾いているのかを教えてもらいたいです。
(from ギターキッズさん)
回答:ギターキッズさん、ども!!
ギターキッズさんは沢山CD持ってるもんね〜。そういえば僕も
一枚借りてるね。返さないとだねm(_ _)mところでつっこみ良いでしょうか。
「キッズ」って名乗る年かぁ?? (^^;
おあとがよろしいようで・・・・ さて回答です。
実はゲイリーって以前コロシアムIIってバンドでフュージョンやってたりとか
実は打ち込みを結構自分の音楽に取り入れているとか、以外と(?!)器用
なんだよね〜。なので、理論的なメソッドに関する知識は持っていると
考えて良いと思います。僕はTHE LONERが収録されているアルバム
「ワイルド・フロンティア」は死ぬほど聞きました。1000回以上聞いたな多分。
彼は最高のギタリストだね。
さて、回答ですが「結論はないです」というか「結論づけてはいけません」。
何故かと言うと、ギターキッズさんの発想って「作曲っぽい」んだよね。
アドリブと作曲は異なるもので、考え方も違います。アドリブというものは
スケールの選択に関しても「その場その場で変わります」ので、
例えば、リディアンを想定して弾く場合もあるし、マイナーペンタトニックを
想定して弾く場合もあるし、メロディックマイナーを想定して弾く場合も
あります。アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラの寝技みたいなもんで、視点が
パッパッパッと変わるんですよ。小節ごとに変わるんじゃなくて、フレーズを
弾いている途中でも視点を変えたりします。三角締めから腕ひしぎ逆十字
に流れるように移行するノゲイラの寝技には感銘を受けるわけなんです。
また、「メロディックマイナーとして考えた」に関しても、「もともと考えている」
んではまだまだ甘いです。その場その場で判断を変えていくのがアドリブです。
キメ・フレーズは別だよ。でもTHE LONERはそういう曲じゃないよね。
まぁ、毎回同じフレーズをキメる、というのも一つの美学ですが、キッズさんが
習ったのはアドリブのレッスンとしてそれを習ったんじゃないの?
その場その場で適切に考え、行動する。これは人生と同じようなものじゃない?
だから、僕はアドリブソロというものに人生をかけてるんだ〜。
ハハハ、なんか脱線したね。ということで、回答としては「ワイルド・フロンティア」
を1000回位大音量でCDかけながら、習ったフレーズを色々試しながら
自由にインプロヴァイズしなさい!っということで!!気に入ったフレーズが
出た瞬間があったらそれを自分のものとしていくこと!!よろしくです!!