渡邊史「Du-Du」(Total Produce)
 

渡邊史「Du-Du」 

発売日:平成16
年12月01日
発売元 : (株)オフィスルイCOMRADE Records
レコード番号 : RNCK-1004

Total Produced by:Fumiyoshi Kamo


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渡邊さんのアルバム制作において、まず最初に僕は
渡邊さん自身が今回のアルバムをリリースすることによって
何を表現したいのか、という事を明確にしようと考え、
音楽のことは一回おいておいて、色々と対談をしました。

話をいろいろするうちに、ある事がわかってきました。
渡邊さんが最も得意とするジャンル「オペレッタ」は
オペラとミュージカルの流れを組む音楽なのですが、
オペラとミュージカルのネームバリューに対して、
オペレッタのそれはまだそこまでの知名度を持っていなく
まだまだ世の中に知られていない。渡邊さんは自分の音楽
活動を通じてオペレッタの魅力を世の中に伝えていきたい
という思いがあるということがわかったのです。

そこで、僕は「これぞオペレッタ」と呼べるような選曲を
渡邊さんにデモテープを提出してもらいながら考えました。
クラシックの場合、ポップスと違って「良き文化を伝承する」
という考え方がありますので「伝える」という事には特にシビア
に考えなければなりません。従って、譜面に忠実に演奏する
ことが必要であったり、技巧を要する楽曲が多かったりします。
しかし、オペレッタの良さというのはポップスのように
親しみやすいメロディーがある、という所もありますので、
メロディアスな曲からこれぞ本格派クラシック、という曲まで
バランス良く楽曲を配置するようにしました。

また、制作にあたってクラシックのもう一つの魅力である
「再現性」というものも配慮しました。渡邊さんはソプラノ歌手
として、全国を飛びまわってコンサートをやってますので、
コンサートでアルバムの曲が「完璧に再現」できるという
事も大事にしたかったので、渡邊さんがいつも一緒に演奏
しているピアノの松本康子さんにピアノの伴奏をお願いし、
楽曲に華を添える為にジプシーヴァイオリンの古館由佳子さん
にボーカルラインやピアノと絡む美しいフレーズを演奏して
いただきました。レコーディングは修正無しの一発録音です。
なので、この「ライブ感」を表現するにはスタジオレコーディング
よりもホールでのレコーディングが適切だと考えて、
今回は、ティアラ江東リリスホールでレコーディングを
行いました。エンジニアには北城浩志さんを迎えて鉄壁の布陣で
録音に臨みました。というのは、渡邊さんのボーカルは普通の
ポップスシンガーの音域と全く異なり、「”裏声を使わずに”地声で
三オクターブ」の音域を歌いこなすために、声帯にかなりの負担
がかかるため、1日に何度も歌う事が出来ないのです。
勿論、通常のポップスなら何ら問題はないのですが、今回の選曲
はこれぞオペレッタと呼べる難曲も含まれているので、1曲に
つきテイク3以内で録音しないと声がもたない、という状況だった
ので、僕も良い演奏テイクを聞き逃さないようにするために
とても集中してテイクを選びました。結果的にとてもライブ感が
あり、かつ高度な演奏を収録することが出来、アルバム全体として
これがオペレッタだ!と呼べる誇らしい内容になったと思います。

アルバムのラストには、オペレッタという観点だけからではなく、
渡邊さんの歌そのものを広い視点から聞いていただくために、
オペレッタ以外の曲を僕と渡邊さんでセッションすることにしました。
曲は、 クラシックの感性も持っているジャズの巨匠チック・コリアの
「スペイン」を僕のギターと渡邊さんのボーカル(インストなので、
ヴォイスですね)で演奏しました。クラシックの人は、自分のジャンル
しか演奏できないと思われがちですが、渡邊さんのように本物の
技術を身につけた音楽家はどんな音楽であっても自分の個性を
発揮して、独自の表現ができるのだと言う事がこの曲から伝われば
と思います。この「Du-Du」を是非聞いて頂いて、オペレッタの魅力と
渡邊史という歌手の魅力を堪能していただければ幸いです!!



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