Q&A


  ■自信を持ってフレーズを弾けるようにするにはどうしたら良いですか?
質問:こんにちわ!以前はメロディーの質問に答えてくださって
ありがとう御座います。それとEX-PROのシールド買いましたよ!
いままでモンスターを使っていたんですけどEx-Proにしても余り
違和感を感じないでいい気分です。
晴れてオリジナルロックバンドに加入する事になりました。
僕はギタリストなんですけど、今、悩みがあります。
いままでオリジナルバンドを経験した事がなくコピーバンド
ばっかりやっていたんですけど、偉人たちのフレーズはやっぱり
コピーしていて気持ちよくってそれが弾けるだけで自分にOKサイン
を出せて胸を張って弾けていたんです・・・が、オリジナルに
なると自分でフレーズを書くじゃないですか?自分の作った
フレーズだといつも「これでいいのかな?間違ってないかな?
」と思って弾いてしまうのです。どんなフレーズを弾いても
胸を張って「これが俺だ!!」とは言えないんですよ。
自信を持ったフレーズを弾けるようになるにはどうすれば
いいのでしょう、悩んでます。・・・やっぱりギターソロ
(メロディ)が一番ビクビクしながら弾いてしまいますね。鬼門です。
時間があるときに答えていただけたら、と思ってます。(from Jamesさん)

回答:Jamesさん、どもです!
フレーズに自分らしさが出せるかどうか、ということですね。
自分らしさって、やはり「比較対象」があって解るのかも
しれませんね。一つの表現しかないのであれば、それは
自分らしいのかなんなのかわからないじゃないですか?

だから、自分が好きなアーティスト、影響を受けたアーティスト
のフレーズを「どうしてこれが好きなんだろう?」と
研究する、またはあまり自分の好みではないフレーズを
「どうしてこれは好みではないんだろう?」と研究を
することによってその中から比較対象によって自分の
好みが解ってくるんではないでしょうか。
それが自分のやりたい事→自分らしさにつながって
いくのかな、と思います。そういった意味においては
音楽の勉強ではコピーって結構大事だと思ってるんですよ。
知り合いのデザイナーと話をしたら、絵の勉強などでも
影響を受けた人の絵をコピー(模写と言うそうですが)
すると良いと言ってました。これが、パクリとは全く
違う意味であるのはわかりますよね?

パクリとはその曲をそのまんま真似する事だと思いますが
僕が言っている「コピーしながら研究」というのは、
例えば、「minor7thコードの時に7度を強調するフレージングが
研究の結果、自分は好きだと解った」という事です。
そういう研究(アナライズと言います)をしておけば、
自分のオリジナル曲等にも応用ができますよね?

ですから、Jamesさんのおっしゃる「偉人たちのフレーズは
やっぱりコピーしていて気持ちよくってそれが弾けるだけで
自分にOKサインを出せて胸を張って弾けていたんです」という
のに一歩加えて、”何故それが気持ちよく感じるのか”という
事を理論的に分析してみたらどうでしょうか。メロディー
の音使いが気持ち良いのか、音色が気持ち良いのか、
ジャンルが肌に合うのか、バックのコードとの関連性が
気持ち良いのか、音の飛び方が気持ち良いのか、分析して
みないとわかりませんよね。

音楽理論が必要か、必要でないか、という議論が良くなされて
いますが、僕の意見としては理論というものは分析するため
にあるんですよ。コピーして研究するときに、スケールの
名前を知らなければ何スケールで弾かれているか解りませんよね?
C,E♭、G♭、B♭というコードが気に入っていると解っても
それが何ていうコードネームか解らなければ、バンドメンバーに
それをうまく伝えるのが難しいと思います。
Cミクソリディアンスケールを使っているから凄いソロだ、とか
そういうのは僕としてはどうでも良い事ですね。
自分の好みの音を追求していく際に理論が解っていると
作業効率が良いっていうことだと思うんです。

例えば研究した結果、ブルースペンタトニックのストレートな
響きが好きだとしたら、それは全くもって個性であり、
自分らしさですから自信を持って弾くべきです。
逆に、ホールトーンスケールのような響きが好きだとしたら
それも個性であり、自分らしさなのではないでしょうか。

忘れてはならないのは、「どんなにレベルの高い事をやろうが
嫌いなもんは嫌い」だし、「どんなにシンプルな事であっても
好きなもんは好き」だということなんですよ。
好き嫌いに理由なんて必要ないのです。好きだから好き、
嫌いだから嫌い、それが真実でしょう。
ただ、プロを目指すJamesさんとしては自分の好きな事を
やっただけではそれが受け入れられなかったらどうしよう・・
っていうのがもしかしたらあるのかもしれません。
しかし、そんなのやってみないとわからないじゃないですか。
やってみて、結果が出たらその時点で考えたら良いじゃないですか。

就職活動のようなノリでは音楽はできないと思うんですよ。
「〜〜っていう技術は社会に必要とされている」というのと
音楽はちょっと違うと思うんです。社会で必要とされている技術を
身に付ければ技術スタッフにはなれるかもしれませんが、アーティストや
バンドマン、ミュージシャンにはなれないと思います。例え不器用でも
自分のやりたい事を追求するのがアーティストだと思いますから
コピーして分析して、あとはどこまで追及するかだと思います。

それが正しいか正しくないかとかあまり気にしないでガンガンやって
みるべきだと僕は思いますよ。がんばってくださいね!!

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