Q&A


  ■右手のフォームを矯正したいのですが・・・
質問:加茂さんこんにちは。これで3度目となります。
忙しい中何度もすみません^^;加茂さんの丁寧な回答をいただき、
いろいろ進歩がありました。本当に感謝しています。
DVD発売ということでとても買いたいのですが、今年1年間薬3500円程度で
乗り越さなければならないのでかなりキビシイ状況です^^;
買えたらぜひ買いたいと思います!加茂さんのDVDからもいろいろと学びたいです。
もちろんインストラクションムービーも参考にさせてもらい、いろいろと
勉強させてもらっています。HPの内容もとても勉強になります。
長くなりましたが質問です。今まで僕は1〜5弦をノンミュートで弾く場合、
ブリッジミュートする右手の部分を6弦あたりに触れさせ、それで
今何弦を弾いているかとか、ボディと平行な軌道のピッキングをする
サポーター(?)にしてたのですが、それだと6弦のノンミュート時に、
肘置き・・・でしたっけ?右手の肘のちょっと手首側にいった腕の部分が
ボディに当たっていて、そこ以外は浮いている状態になってしまいます。
小指をボディに触れさせようとしても、ボディと弦の間の間隔のせいで届かず、
リアピックアップに乗せている感じですが、ピッキングが安定せず、
手首のスナップも使えません。このフォーム、どういうフォームに
矯正したらいいですか?(from 発掘あるかも大辞典さん)

回答:発掘あるかも大辞典さん、こんにちは。僕の回答からも
発掘があれば良いのですが・・・(^^;
しかし、1年間で3500円?月の小遣いが約290円ですよね!!
これは、バイトするっきゃない!?感じですかね!
それはそうと、DVDは段々出来上がってきていますが、マジでお薦めですよ。
僕のインストラクションムービーを見ていただいているのであれば、
今回のDVDはマジで後悔しない内容になりますよ。余裕が出来るようであれば
是非見てみてください!(^-^)

で、回答なのですが、これは日本人の宿命ですよね。
要するに小指が届かないということですよね。これを解決する方法は
残念ながらありません。何をどう矯正しても、届かないものは届かないです。
日本人は欧米人よりも手が小さいにも関わらず、使ってるギターは
日本人と欧米人は同じ・・・これが現時点でのギターの真実です。
指が届かないのに無理に届かせようとすると、それこそフォームが
崩れてしまうと思います。一番良い方法を言ってしまうと、
1年間で3500円と聞いているにも関わらず申し訳無いのですが、
まずは色んなギターを試奏してみて、ブリッジの6弦のコマの上に右手を
軽く触れさせてピッキングの構えをした時に、小指が自然とボリュームノブに
触れられるようなギターが無いか探してみた方が良いと思います。
今のギターはそのギターに慣れてから、二本目のギターとして練習するとか
ライブで使う等していったほうが良いんですよね。本当は。

それが難しければ、ジミ・ヘンドリックス方式で、小指をボディーに
触れさせないフリーフォームで弾くという手もありますが、これは安定度
という意味ではあまり良くないので弦飛びのフレーズとかはやりずらいかも
しれません。ただし、手首のスナップという意味ではカッティングとかは
関係無いですよね。(カッティングの時は小指をボディーにはつけません)
カッティングを沢山練習しながら、そのピッキングを段々と小さくしていく
というような練習が良いと思います。

最後に、僕は矯正とかそういう考え方はあんまり好きじゃありません。
もし発掘あるかも大辞典さんがプロを目指しているのであれば、プロの
宿命として「ある程度〜〜位は弾けないといけない」みたいな観点がある
事は事実なので、弾けないフレーズがあるならそれを弾けるようにする
ためにフォームを矯正する、これは意味がわかりますが、趣味でギターを
楽しもうと思っているのに、やれ矯正だやれフォームだ、とか楽しく
ないですよね。僕が同じ立場なら「ふざけんなよ俺に命令すんな」と
むかついてきちゃって、矯正だとか言われた時点で、もうギター
投げ出しちゃいます(笑)それよりも、でかい音でバンドで演奏する、
ということをやったほうが何倍も良いと思います。

最近はフォームの考え方がギター業界も流行していて、それはテクニック
という意味では良いのかもしれませんが、実際のライブやレコーディングで
本当に必要な部分が抜け落ちる可能性があるな、と僕は思っています。
そのうち、バンドのやり方、みたいな本を書きたいなとふと思いました。
「速弾きがうまくなる理由 ヘタな理由」や「ひたすら弾くだけ!
ギター・トレーニング」については、矯正とかフォームとかあんまり
そういう事を気にしなくても、とにかくフレーズを弾いていけば無理しなくても
フォームが改善されるように各フレーズが構築されています。それは
下記の理由があるからなんです。

参考までに、ギター練習の際に僕が気をつけている事を書いておきますね。
こういう想いで、僕は「速弾き〜」「ひたすら〜」を書きました。

1・勝ち負けではない(意外と、そのように音楽を捉える人が多いです。
このような考え方からは一切芸術性は身につきません。)
2・長い時間をかけてコツコツ練習する(早く上手くなりたいのはわかりますが、
早く覚えたものは早く忘れます。コツコツ少しずつやる事が大事です。)
3・楽しめる事が優先(苦しい練習、と良く言われますが、その苦しい事が
音楽的に楽しめているかどうか。美しいフレーズを弾いていると感じながら
練習が出来ているか。美しくないフレーズはいくら弾いても上達しません。
何を美しいと感じるか、ということがその人が持っているオリジナルのセンスなのです。)
4・合理的な事が正しいとは限らない(回り道をする事によって本質が
掴める場合があります。最短で目的に到達したために、失う事もあります)
5・自分なりのスタンスを持つ(独学であるということを恐れないし、
習ったとしてもその習ったことを自分なりに消化するということが大事)
6・練習した事を本番でどう生かすかを考えながら練習する
(本番→ライブorレコーディング(宅録等でもOK))
7・ギターはアンサンブル。歌、ドラム、ベース、キーボード、打ち込み等と
どうコンビネーションするかが問題。単体のギターがどれだけ弾けても
お客さんは満足しない。(ただし、無伴奏ソロギタースタイルはのぞく)
8・奏法&テクニックに関しては、音色面に目を向ける。例えば、
どれだけ速く弾けても、それが「音抜けが悪かったら」全く伝わらない。

これは、僕が考えているギター、音楽への哲学です。「5」の理由により、
それを押し付けるつもりも全くありません。(^^)何かの参考になれば幸い、と
いう気持ちでやってますので、気軽に読んでみてくださいね!では!

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