Q&A


  ■レッスンプロの方に習う事をどう思いますか?
質問:「ギターの練習曲について」の時はありがとうございました!
今はひたすらジミの曲を爆音で聴きながら弾いてます!加茂さんの教則本と
「good wave」「ノスタルジア」買いました!とても刺激を受けて
ますますすごいな〜と感激しております。今回の質問なんですが
最近ブルースの基礎から学びたいと思い教室に通いだしました。
それで個人レッスンもあるらしくやりたい曲などが決まってる人は集中的に
指導してもらえるみたいなんで個人レッスンの方も受講しようか考えてるんですが
教えるプロの方に学ぶのはどう思いますか?自分で見つけ出したものや
身につけたもの方が重みがあるっていうか安易に教えてもらえる所に行くのは
どうかな?とも思ったりもします。どう思いますか?仕事もこの為に変えて
プロになりたいと思い日々練習に励んではいるんですがどうしても
気になりましたのでよろしくお願いします!あとジミの「purple haze」を
練習してるんですが爆音で聴きながら適当にとのことですがコードの押さえ方や
ストロークの仕方も特に気にしなくてもいいですか?(from テツヘンドリックスさん)

回答:テツヘンドリックスさん、こんにちは。
教本とCDを購入してくださって、どうもありがとうございました。
気に入っていただけたようでとても嬉しいです。
仕事を退職して、プロを目指されるんですね。とても大変な事だと思いますが
是非頑張って欲しいです。

それで、レッスンプロの方に習う事をどう思うかという事についてなんですが、
教えるプロの方に習ったからといって独自性が無くなってしまうような独自性
ならば、それは本当の独自性では無いと思うのです。本当に個性を持っている人
は人から何を言われようが自分のスタイルを貫くはずなので。
しかし、そうは言っても「世間の標準的な上手さ」というものが一体どの位なのか?
というのは気になりますよね?僕は「プロだったらどんなジャンルの人であっても
最低これ位は出来る」という基準値はなんとなくでありますが存在すると考えています。

プロギタリストであれば、「ブルース・ギターが弾ける」「サイド・ギターが弾ける」
「アコースティックギターとエレキギター両方が弾ける」という前提で考えてまず
間違えは無いと思います。勿論、「アコースティック専門の職人ギタリスト」等も
当然存在するとは思いますが、僕が今言っているのは統計的な視点から見た場合です。
で、問題は例えばサイドギター一つとっても「それがどの位弾けないといけないのか」
というのを自分だけで見つけても勿論良いんですが、そういう事をもし誰かに習える
のであれば「情報として知っておく」という意味で習うというのもアリだと思うんですよ。
例えば、「典型的なフレージング」とか。「チェックした方が良いギタリスト」とか。
それを知ったからといって「それを使わなければいけない」ということは全く無いですし。

例えば、ジミヘンはとても偉大なギタリストだと思いますし、僕も大好きですが、
現時点でジミヘンよりも「技術的に卓越したギタリスト」は山のようにいます。
レッチリとかはジミヘンの影響をヒット・ソングの中に取り入れて独自性を作ってますしね。
スティーブ・ヴァイやエリック・ジョンソンもジミヘンの影響を出しながら凄いプレイを
やっています。ですから、もしテツヘンドリックスさんがプロを目指していくのであれば
ジミヘンだけを研究していくのでは今の時代は難しいと思うんです。

従って、そういう事を「バランス良く勉強」していくにあたってレッスンプロの方は
教え方が上手ですから、効率よく学べるというのはありますよね。効率良く学べたから
といってプロになれるわけではないので、(プロを目指していくにあたって、非効率な
事、理不尽な事ばかりあるんですよ。効率良くプロになれるメソッドは存在しません。
そんなものがあったら全員プロになってます(笑))

講師の合う合わないもありますしね、色んな先生に色んな観点から習ってみるといいと
思いますよ。最後に練習方法ですが、CDをデカイ音で聞きながら適当に、という練習のも
必要なのですが、それと「真逆な練習」というのも必要です。前にも書きましたが
クラシックのエチュードを正確なピッキング、フィンガリングで弾いてみるとか、
ジャズのコードチェンジに合わせてアドリブをする練習をするとか、裏拍のメトロノーム
に合わせながらカッティングやアルペジオの練習をするとか、そういう事も必要だと
思います。そういう時はコードの押さえ方とかストロークのやり方とかフォームとか
音楽理論とかを気にしたほうが良いと思います。これらの要素が組み合わさって行われて
始めて良い練習になると思います。頑張ってくださいね!

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