Q&A


  ■耳コピーと楽譜を見てのコピーはどちらが良いですか?
質問:加茂さん、こんにちは。お久しぶりです。
質問なのですが、耳コピーと楽譜を見てのコピー、加茂さん
ならどちらが良いと思いますか?一応僕の考えをまとめてみました。
耳コピーのメリット
・耳が良くなる。
・色々な方法を試すので、その分学べることも増える。
・楽譜を買う必要がない。
耳コピーのデメリット
・時間が掛かる
・奏法(特にリフ)のパターンが固定されてしまう
楽譜を見てのコピーのメリット
・正確
・時間短縮
楽譜を見てのコピーのデメリット
・楽譜自体が結構高い
・耳が鍛えられない
・タブ譜に頼ってしまう
等々、、、。
加茂さんはどうお考えですか?また、どちらをおすすめしますか?
よろしければ教えて下さい。宜しくお願いします。
(from きょうやさん)

回答:きょうやさん、こんにちは。毎日暑くて死にそうですね。
喉が渇いて一リットルの水が一日で無くなります。困ったもんですよ。
さて、回答です。

僕は他のページでも共通した見解を述べているのですが、何かを
やる時にメリットとかデメリットとかという考え方はしません。
それは僕の仕事じゃないからです。そういう考え方は僕は全て事務所の
指示を仰いで社長やマネージャーの指示に従って全ての音楽活動を
やっておりますんで、その辺の判断基準って全くわからないんですよ。
逆に、僕は日々淡々とやりたい音楽を純粋にやるということをやっています。
そんな中でこうやったらメリットがあるとかメリットが無いとか考えると
音楽との向き合い方が変わってきてしまうような気がしてしまうんで、
僕はあくまでもメリットデメリットの判断は事務所にお願いして、
自分のやりたい音楽活動に集中してるんです。もっと言ってしまうと
実はメリットデメリットって言葉が好きじゃないんです。(^^;
それなら大学出て普通のサラリーマンが良いかなって気がしちゃうんで。
ごめんなさいね。言葉が嫌いという意味ですのできょうやさんの
質問が嫌いという訳ではありませんので誤解しないで下さいね。

ということで以下、僕なりに意見させていただきます。
>耳コピーのメリット
>・耳が良くなる。
>・色々な方法を試すので、その分学べることも増える。
>・楽譜を買う必要がない。
そうですね。僕もそう思います。

>耳コピーのデメリット
>・時間が掛かる
速くコピー出来るように頑張ればいいんではないでしょうか。
また、時間が掛かる事を回り道と捉える人が結構多いですが、
逆に、回り道って何ですか?時間がかかると何かまずいですか?
サラリーマンの世界は知りません。僕はそういう企業でのし上がるとか
そういう経験をしたことが無いですから。ただ、音楽に関しては
殆どのプロの人が回り道をして、また、その回り道によって自分の
スタイルが出来上がってきたのじゃないかと思うんですよ。
こないだ有名なプロデューサー(本当に有名な方です)が言って
いました。「僕はハイウェイスターのソロをコピーした。音が
聞こえなかったけど、1000回聞いてコピーしたよ」と。
それは回り道だったのか?また、時間が掛かったということはデメ
リットだったのか?そうは思えないんですよ。

>・奏法(特にリフ)のパターンが固定されてしまう
全くそんなことは無いと思います。

>楽譜を見てのコピーのメリット
>・正確
そんなことは無いと思います。人間が書く楽譜ですから出版されて
いる楽譜だってミスがある場合があるでしょう。というか、弾いた
本人にしか正解はわからない、もっと言うと弾いた本人でさえも
正解がわからない場合があると思います。(感覚派のミュージシャン
のアドリブソロとか)

>・時間短縮
上記とかぶりますが、時間が短縮されることをメリットだと
僕は感じません。逆に、1000回聞いたとしても一曲を完璧に
コピーしたミュージシャンの方が驚異的に感じます。簡単に何でも
出来ちゃう人も確かにいて、その中に本当の天才も確かに存在するの
ですが、時間短縮などと考えている多くの人の音楽は「存在が軽い」
と思います。血と汗と涙を感じません。吹けば飛んでいくような存在感の
薄い仕事しか出来ないんじゃないかと思います。なので、僕は「この1曲
を弾くのに本当に大変で何年も回り道をした」という人と「ここまで
合理的に活動してきて極力無駄を省いた仕事をしてきた」という人の
二人がいたら、前者の方に仕事をお願いすると思います。後者の人は
正直仕事をお願いするには信用が薄いですね〜。後者の人っていわゆる
「オイシイ」っていう考え方ですよね。多分、僕の感覚だとミュージシャン
からはあまり好かれないんじゃないかな〜と思うんですよね。そういう
考え方って。でも、サラリーマンとしては後者の方がきっと優秀なん
だろうな〜。僕はサラリーマン不適合者ですね。(笑)

>楽譜を見てのコピーのデメリット
>・楽譜自体が結構高い
>・耳が鍛えられない
>・タブ譜に頼ってしまう
タブ譜を見なければ良いんじゃないですか?楽譜の読み方を
勉強するという事も大切ですからね。リピート記号とか。
楽譜は確かに高いですが、音楽ってお金がかかりますよね〜。

お金と時間、精神的な苦労、重圧、そういったものから自分を
開放して本当に心地良いものを追及して活動したいと僕は
いつも思っています。(その分事務所に迷惑をかけてしまって
いるわけなんですが・・・本当申し訳ないです。)人間が生きて
いくということは現実的に色々な事をかかえて生きていくわけ
ですから、お金がかかるって簡単に言うなよ、と思うかもしれま
せんが、ピアニストはグランドピアノじゃないと練習出来ないって
言っている人もいるくらいなんですよ。友人のピアニストに聞いたら
アップライトで弾くとかえって下手になる場合があると言っていました。
グランドピアノって物凄い高いですよね。それに比べたらギターは
お金がかからない楽器だと思います。ギターやってて良かったと思う
瞬間です。(笑)だからピアニストは本当に尊敬しているんですよ。

出来れば、お金とか、メリットとかあんまり考えないで自分の
感覚的なものを大事に音楽に接してみたら良いと思いますよ!!
頑張ってください!!

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