2004/07/10 SHIBUYA-FM 78.4Mhz「GOOD WAVE」8回目

 

Singの葉月はボーカリストでありながらも、管楽器演奏者・
アレンジャーでもあるのです。彼女との出会いはジャズのセッション
がきっかけでした。音大でクラシックを学びながらジャズのアドリブ
やビッグ・バンドのアレンジ等に目を向けて活動していたんです。
音大で2位で卒業ですからねー。やっぱり巧いですよ。
今日の選曲は葉月の音楽性をリスペクトした内容になっています。

2004/07/10 On Air
COMRADE SELECTION  テーマ「超絶技巧ホーン・プレイヤー」

1・SKUNK FUNK(THE BRECKER BROTHERS)
2・INSIDE OUT(THE BRECKER BROTHERS)
3・OVERJOYED(MICHAEL"PATCHES"STEWART)
4・TELL ME A BEDTIME STORY(MICHAEL"PATCHES"STEWART)

ブレッカー・ブラザーズの代表作品は「ヘヴィー・メタル・ビバップ」
というアルバムですが、勿論管楽器でヘビメタをやっているわけでは
ないんですが、彼らの音楽を聞いているとまるでメタルを聞いている
ようなアグレッシブな気分にさせられます。SKUNK FUNKの
スピード感であったり、まるでジミヘンのようにエフェクトを使用して
難易度の高いフレーズを吹きまくるあたりが彼らの魅力ですが、
驚かされるのが、彼らの楽曲には普通の「ドレミファソラシド」が
殆ど出てこないんですよ!!ジャズ・スケールを使ったメロディー
であったり、モード的なアプローチ等が目立ちますが、そういう
アプローチってマニアックになっちゃったりするものですが、彼らの
アレンジ力は並大抵のものではなく、SKUNK FUNKを聞いて
いただければ、キャッチーな要素を多く持っているグループだと
いうことに気づいていただけると思います。

INSIDE OUTはかなりハード・ロックのグルーブを意識したもの
だと思いますが、やはりブレッカー兄弟の手にかかるとその
独自のハーモニーセンスによって、全く今まで聞いたことのない
サウンドに生まれ変わります。ドラムはテリーボジオなのかな?
このドラムもかなりキテマスねー。キーボードに頼らずに
あくまでもホーンを中心として楽曲を組み立てているあたりも
アレンジ力が優れている証拠ですね。僕は以前、葉月が
SKUNK FUNKをライブでやりたい、というので「難しいから
辞めておいたほうが良いよ」と言ったのですが、どうしても
やりたいということで、「そうか、頑張ってね」と伝えたの
ですが、ライブの3日前位に電話がかかってきて、「耳コピ
が出来なくて困ってます、なんとかなりませんか?」と
言われて悶絶した記憶があります。(笑)ライブまでに
殆ど時間がなくて必死に急いでコピーしましたよ〜。

パッチェス・スチュワートは、何かお洒落なアルバムが聞きたい
と探していて見つけたのですが、OVERJOYEDはスティービー
ワンダーの曲ですが、メロディーの感じをパッチェスのトランペット
が巧く歌い上げていて、とてもお洒落な仕上がりになっています。
プロデュースは恐らくマーカス・ミラーだと思われますが、
この人の才能は単なるベーシストという枠を大きく超えちゃって
ますよね。ベースの技巧は当然巧いんですがそれよりも
何よりもアレンジが巧い!ブラックな感じでお洒落で、ダンサ
ブルで、僕はマーカスミラーのアレンジからは結構影響を
受けましたね。TELL ME A BEDTIME STORYはハンコックの
カバーですが、イントロの時点から聞いていてもうとっても
気持ち良いんです。それは打ち込みの音色の選び方等も
起因していますが、無駄な音を配置せずに、楽器のコンビ
ネーションで聞かせていくアレンジスタイルが成せる業ですね。

COMRADE SELECTION第8回目をお送りしましたが、
僕はギタリストですけれど、アドリブフレーズやメロディーを
歌いまわすという意味において、管楽器の魅力ってギター以上
だと思いますね。あと、ブラス・セクションアレンジもうまくコード
ボイシングを組み立ててフレーズがはまった時は本当に気持ち
良いんですよ。管楽器を使った楽曲ということでいうと、Singの
「rain」という楽曲も管楽器がフューチャーされていますので、
皆さんよろしければ聞いてみてください!!
番組へのお便り、僕やSingへのご感想・ご質問どんどん待って
いますので、「SHIBUYA-FM GOOD WAVE係」まで、
メール下さい!
お待ちしております!!



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